「ふまんがあります」ヨシタケシンスケ 作 (出版:PHP研究所)
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*本記事は著作権を順守しております。
「大人はズルいので、文句を言ってズルいのをやめてもらおう!」
理不尽だという不満を、この絵本が笑いに変えてくれました。
- 本のあらすじや対象年齢が分かる
- 実際の子供の反応を紹介
- 実感した絵本の効果を紹介
明るい気持ちになれる絵本「ふまんがあります」について、以下の点を紹介します。
絵本の基本情報
対象年齢・レビュー
ページ数:32ページ
*対象年齢:3歳~大人
*文字数:少なめ
おすすめ度:
テンポの良さ:
*対象年齢、★は当サイト独自の考えです。
*文字数は本サイトの対象年齢と比較したものです。
「大人のズルさ」に気づいた子供から、「不満」が溜まった大人まで、読むと思わず笑ってしまう、元気になれる絵本です。
子供の「なんで?」「どうして?」が始まったら読み始めるタイミングです。
あらすじ
女の子は怒っています。なぜなら、大人はいろいろとズルいからです。「大人に文句を言ってズルいのをやめてもらおう」と心に決めた女の子は、お父さんに不満をぶつけます。
『どうして おとなは よるおそくまで おきているのに、こどもだけ はやく ねなくちゃいけないの?』(4pより引用)
すると、お父さんは「大きな声じゃ言えないんだけどね」と前置きをし、秘密を話すかのように小声で話し始めました。
『じつは、つぎの クリスマスのために、サンタさんから たのまれた ちょうさいんが、 「よる はやく ねるこか どうか」を、なんかいも しらべにくるんだよ。』(5pより引用)
くだらないウソで答えたお父さんはトイレへ行ってしまいますが、女の子の不満はまだ続きます。
「どうしてお風呂に入る時間を大人が勝手に決めちゃうの?」と、女の子はその後も文句をぶつけ続けます。
その度お父さんはくだらないウソで答えますが、女の子の文句は止まりません。
『でもさ。こどもだってズルいことあるよね』(28pより引用)
『おやすみの日は、すっごく はやく おきて パパを たたきおこすくせに、どうして がっこうが ある日は、なんかい おこしても おきないの?』(29pより引用)
お父さんが女の子にそう言って反撃すると、女の子は―――。
子供の反応・感想
2歳の娘には難しいかと思いましたが、私(大人)に不満があるのか、食い入るように見ていました。
まぁ、大人はズルいですからね。
冷蔵庫の影に隠れながらこそこそと、自分だけハーゲンダッツを食べていたりするものです。
私も子供のころに「大人はズルい」と思っていたので、女の子の発言には「分かる!」の連発でした。
子供側から見た「大人のズルさ」、大人側から見た「子供のズルさ」双方に焦点が当たっているので、お互いの立場からみた理不尽に気づくことができます。
立場が変わっても不満はあるものです。
お互いの視点から物事を考えることで、優しい気持ちになれますね。
最後のオチには、とてもほっこりと温かい気持ちにさせられます。
親子、または夫婦で喧嘩してしまった時に読んでみると、お互いに歩み寄る事ができそうです。
まとめ
「ふまんがあります」をまとめるとこんな絵本です。
- 3歳~大人を対象にした絵本です。
- 女の子が不満をお父さんにぶつけます。大人も子供も共感してしまう、くだらないけどほっこりするお話です。
- 絵本を読むことで、親子の理解を深める事ができ、優しい気持ちになります。
世の中どうしても「理不尽」はつきものです。
そんな時、絵本のお父さんのようなくだらないウソが、自分の気持ちを明るくしてくれるかもしれません。
絵本を読んで、頭の中に、この絵本のお父さんを住ませてみてはいかがでしょうか。
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*本記事はすべて、個人の感想とレビューです。