「ヨシタケシンスケ展かもしれない」では、スケッチ2000枚のほかに、絵本原画、立体物や愛蔵のコレクションなど400を超える展示物があります。
会場に入った途端、壁一面に展示された膨大な数のスケッチ、面白いだけでなく深く考えさせられるアイデアやふせんなど、会場の隅から隅まで、ヨシタケシンスケさんの個性あふれる見どころ満載です。
正直、感動しすぎて鳥肌が立ちました。
楽しいだけじゃない、行けば自分自身の人生を豊かにする【ヨシタケシンスケ展かもしれない】とは。
その魅力を以下の点で紹介していきます。
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」見どころポイント
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」一番の見どころは、ヨシタケシンスケさんの遊び心に溢れた、展覧会の会場そのものです。
文章や、写真では伝わらない、視覚的、感覚的楽しさがあります。
その中から、会場の隅から隅までじっくりと見てきた私が、最も深く感じた見どころポイントをいくつか紹介していきます。
- じっくり見たい「スケッチ」
- 探したくなる「ふせん」
- 個性あふれる「立体物」
- 遊んでみよう「展示物」
これを読めば、『ヨシタケシンスケ展かもしれない』に行かずにはいられないかもしれない
では、どうぞ!
じっくり見たい「スケッチ」
私は事前に展示物の写真を見ていたのですが、実物は全く違います。
非常に小さいサイズのスケッチが、壁一面に張り巡らされており、その光景は圧巻です。
スケッチと一緒に展示されていた、ヨシタケシンスケさんが持ち歩いていたメモ帳も、とても小さいものでした。
そこには、小さいメモ帳とは対照に、ヨシタケシンスケさんの自由で果てしないアイデアが描き留められてます。
クスっと笑ってしまうイラスト、深く考えさせられる内容、自由なものの見方など、その小ささからは想像できないほどの発想の豊かさに感銘を受けます。
そのスケッチの中から、特に心に響いたものを3点紹介します。
2000枚のスケッチの複製
こちらの2枚、思わずクスっと笑ってしまうお母さん・お父さんは多いのではないでしょうか。
私は子供がいるので、赤ちゃんのイラストに目が留まりがちでしたが、他にも独り言のようなつぶやきや、日常で見かける風景、不思議で芸術的なものまで膨大な数のイラストが収められています。
2000枚のスケッチのうち、自分に響く1枚を見つけるのも、楽しみの1つですね
『自分が先に用意ができたときだけ「早くしなさい!」って言う』
絵本『ふまんがあります』のアイデアスケッチの一部に、「大人のズルいところ」を箇条書きにしたものがあります。
大人がしてしまいがちの都合のいい「大人のクセ」、子供ならではの視点に気づけるヨシタケシンスケさんの感性の豊かさに驚かされます。
『めずらしいもの、ひとをタブー視するのではなく、ヒーローとしてみよう』
絵本、『みえるとかみえないとか』のアイデアスケッチの一部に書かれた「めずらしいもの、ひとをタブー視するのではなく、ヒーローとしてみよう」の一文に目が留まりました。
めずらしいひと、見えないひと、聞こえないひと、とはどういうひとなのか。
深く考えながらじっくりと読むことで、より深い考え方ができるようになります。
探してみたくなる「ふせん」
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」ではところどころに「ふせん」が貼ってあります。
この「ふせん」ただ貼っているだけではありません。
展示物の裏側までもふせんが貼っていて、遊び心がくすぐられます。
また、このふせんは、出来あがった展示を見ながらヨシタケシンスケさん自身が貼っています。
「ふせん」にまで「ヨシタケシンスケさんらしさ」が全面に出ており、より作品を楽しめるようになります。
気づいたらアナタはふせん探しをしている事間違いなしです。
個性あふれる「立体物」
この「ぶくぶく観音」、実物はストローから泡を吹き「ぶくぶく」と音を立てます。
「観音」って、動かないし、表情もぶっちょう面だし、正直言って面白くないですよね。
そんな「観音」を面白く、どこか可愛く仕上げたこの作品が愛おしくてたまりません。
他にも、手が遅れてついてくる「ておくれ君」、なで肩なハンガー「ハンガーなで肩」など様々な立体物が展示されています。
どれも個性的で、なぜか愛おしくなってしまう作品ばかりでした。
見るだけで人に何かを感じさせることのできる作品を、私は初めて体験しました。
遊んでみよう「展示物」
「あなたもりんごかもしれない」では、写った人の顔がりんごの兄弟に変換されます。
一度画面から出て、また写ると、違うりんごの兄弟を召喚できます。
「りんご」は出るのかな?と思い、出たり入ったり、何度もヒョコヒョコしましたが、さすがに他のお客さんの迷惑になるので、ほどほどで止めました。
他にも絵本『このあとどうしちゃおう』より「じごくのトゲトゲイス」や、「りんごでうるさいおとなをだまらせよう!」等、絵本の世界を体験・遊べる展示物も多くあります。
私はひとりで行きましたが、脇目もふらず全力で楽しみました♪
「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に行くには?
予約は「世田谷文学館:ヨシタケシンスケ展かもしれない」からできます。
予約なしの当日券もあるようですが、日時指定券が予約販売数に達している場合は購入できないため、事前に予約して行くことをおすすめします。
観覧料
・ 一般 1000円
・ 65歳以上・大学・高校生 600円
・ 小・中学生 300円
・ 障がい者手帳をお持ちの方 500円 (ただし大学生以下は無料)
・ 未就学児 無料
土日は予約が早めに埋まってしまうので、早めに予約しておきましょう。
まとめに入るかもしれない
今回の記事では、「ヨシタケシンスケ展かもしれない」の見どころポイントのほんの一部を紹介しました。
これは私個人が展覧会で感じた見どころポイントです。
繰り返しますが、展覧会では、2000枚もの膨大な数のスケッチ、絵本原画、立体物や愛蔵コレクション品400点以上があります。
あなたがどこに目が留まり、どのように考え、感じるのかは行ってみるまで誰にもわかりません。
私と全く同じところに目を向けるかもしれませんし、全く違うところで立ち止まり、深く考えだしてしまうかもしれません。
それほどまでに、自由で、膨大で、豊かな、ヨシタケシンスケさんの頭の中をのぞける展覧会「ヨシタケシンスケ展かもしれない」に一度いってみてはいかがでしょうか。